200ヵ国・地域の決済を担うSWIFT

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200ヵ国・地域の決済を担うSWIFT

ロシアのウクライナへの進行により耳にすることが増えたSWIFTの概要とそのパワーについてご説明します。

目次

本稿の執筆者は本文中で言及される活動・サービスに関与している立場であり、
その関係性を開示いたします。本稿は執筆者の実体験および個人的見解に基づく内容であり、サービスのPRを趣旨としたコラムとなります。

 

はじめに

 ロシアのウクライナへの侵攻により欧米及び日本などが制裁としてロシアをSWIFT(国際銀行間通信協会、以下「SWIFT」)から排除するとの報道がなされ、財務に馴染みのない方にもSWIFTという組織について見聞きすることがあったのではないでしょうか。出典:JETRO「EU、ロシア7銀行のSWIFTからの排除を採択、3月12日開始(EU、ロシア、ウクライナ)」

 私も、米国駐在時代の1994年に当時のチェース・マンハッタン銀行(現在JPモルガン銀行)が主催するSWIFTセミナーに招待されベルギーのブリュッセルを訪問するまで、ほとんど馴染みのない組織でした。そのためSWIFTという言葉を聞いたことがない方がいても仕方ありません。しかし、グローバルに銀行口座の残高や入出金データを取得する「資金の見える化」を担う財務スタッフの方においては必ず理解しておかなければならない重要な組織です。

SWIFTとは

 SWIFTとは、銀行など金融機関を結ぶ情報通信サービスの運営団体のことで、Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunicationの略です。 1973年に協同組合方式で発足し世界の銀行などの金融機関が出資しています。本部は前述の通りベルギーのブリュッセルにあり、現在200超の国・地域の1万1千以上の金融機関などが利用し、国境をまたいだ送金情報を電子的にやり取りするインフラとして、海外送金の事実上の国際標準になっています。海外での銀行取引を考えるときにSWIFTに加盟しているかどうかで口座情報をとれるかどうかに大きな影響があります。

 

日本におけるSWIFTの歴史

 SWIFTは、もともと銀行向けのネットワークとしてスタートしたため、当初は、銀行の顧客である「事業法人」は、SWIFTのネットワークに直接アクセスすることは認められていませんでした。1998 年には、一部のメッセージ(コンファメーション)についてのみアクセスが認められ、2001年には特定の金融機関が、自行の顧客グループに対して、自行との間をSWIFTのネットワークで結ぶ「MA-CUG」という方法で、限定的に事業法人のSWIFTネットワークにアクセスが認められました。我が国の事業法人で初めてMA-CUGによるSWIFTのネットワークへの接続をおこなったのは、大手電機メーカーであり、同社では、全世界の600社のグループ企業の資金・為替・対内決済を集中管理する「グローバル統合管理システム」(PATRES)を構築し、2007年には全世界に展開している最初の事例となりました。一部の大企業に限られたSWIFTの活用も今ではグローバルに事業展開する企業なら誰でも利用可能な時代になりました。

SWIFT加盟の重要性

 SWIFTから排除されると国際送金が出来なくなるため、経済制裁の手段としてこれまでも注目を集めてきました。過去にはイランの銀行が2012年と18年の2度にわたり米欧などの制裁を受けてSWIFTから排除されたことで原油代金の支払を受け取ることが出来ない厳しい状況になったことが報道されています。特に基軸通貨ドルを握る米国もSWIFT自体を制裁対象にすることで、参加金融機関の排除を求めることができることが、軍事力に加え米国の最大のパワーの一つと言えます。

執筆者のご紹介

一般社団法人CFO協会
主任研究員 
大田 研一

本稿の執筆者は本文中で言及される活動・サービスに関与している立場であり、その関係性を開示いたします。本稿は執筆者の実体験および個人的見解に基づく内容であり、
サービスのPRを趣旨としたコラムとなりますが、当事務所の公式見解ではございません。また、本稿に記載されている情報は一般的なものであり、必ずしも貴社の状況に対応するものではございません。記載内容の妥当性は法令等の改正により変化することがございます。本稿は具体的なアドバイスの提供を目的とするものではございません。個別事案の検討・推進に際して、貴社において何らかの決定をする場合は、貴社の顧問税理士等、適切な専門家にご相談下さいますようお願い申し上げます。
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