国際税務 アンチダンピング

不当廉売による輸入被害から国内産業を守るアンチダンピング申請を、
制度理解に基づいた実務支援で着実にサポートします。

不当廉売による輸入被害から国内産業を守るアンチダンピング申請を、制度理解に基づいた実務支援で着実にサポートします。

　アンチダンピング（Anti-Dumping：以下「AD」と言う）制度は、国内産業を保護するための貿易救済措置の一つであり、WTO協定に基づいて国際的に認められた制度です。外国から輸入される製品が、輸出国における通常の販売価格よりも不当に安い価格（いわゆるダンピング価格）で販売され、それによって国内産業に損害が生じていると判断される場合、その製品に対して追加的な関税（AD関税）を課すことができます。

　日本では、関税定率法第8条および関係政令等に基づき、財務省と経済産業省が共同で調査を実施し、必要に応じてAD関税を課税する仕組みとなっています。申請は民間の企業や業界団体が主体となって行うことが原則であり、「ダンピングの存在」「国内産業への実質的な損害」「両者の因果関係」という3つの要件を満たすことが必要です。
　申請にあたっては、ダンピングの実態を示す証拠、損害を裏付けるデータ、そしてそれらの因果関係を論証する「課税を求める書面（申請書）」の作成が求められます。調査当局は提出された資料の正確性と妥当性を精査し、原則として1年以内（最長18か月以内）に調査を終え、最終的な判断を下します。AD関税の課税期間は原則5年ですが、延長も可能です。

　当事務所のADサービスは、AD関税の課税申請を検討されている企業・団体に対し、申請に必要な情報の整理、資料の整備、制度解釈の助言といった実務的な支援を提供するものです。制度への理解と膨大な作業負担が求められる申請業務において、申請者が自身の判断と責任で対応を進められるよう、周辺から専門的な視点で支えを提供します。申請書作成にあたっては、公的な様式や手引きに準拠した文書構成をはじめ、必要なデータの抽出・整理、論点の構築などを一貫してサポートします。